いつも日本語でお仕事をしてくださっている皆さま、日本と世界をつなぐお仕事にこころから感謝しております。よく「敬語の本で勉強しましたが、うまく使えない。」という声を聞きます。そこで、日頃の感謝として、無料ミニレッスンをお届けいたします。

こんにちは。ビジネス日本語担当の山本真理子です。では、ビジネスで使う「敬語」のミニレッスンを始めましょう。

敬語表現を知っていても、使うときにとなるとどう言えばいいのか分からなくなることがありませんか。いろいろな場面設定でロールプレイをすると、だんだん慣れてきて表現のパターンがわかってきます。

今日は2つのポイントについてお話しします。

 【ポイント1】「丁寧な表現」

ビジネスで話すときのポイントとして、丁寧な表現に入れ替えるというのがありますね。

例えば、「どうですか?」と相手の意向や状況を聞く表現がありますね。皆さんはよく使いますか? この表現は「です」が使われているので丁寧ですね。でも、これを「いかがですか?」と変えて話してみましょう。「どう」を「いかが」と変えるだけで、雰囲気がより丁寧になります。これ以外にも少し意識して使うとより丁寧な印象が与えられる表現がたくさんあります。

【ポイント2】「誰の行動かわかる表現」

もう1つは、誰の行動か、そしてその表現は何かをまず考えることが大切です。今日は「~ていただけませんか」と「~てもよろしいでしょうか」の使い方を勉強しましょう。

例えば、自分が上司に提出する資料を出す日を明日にしたいと思っています。この時、上司に丁寧にお願いしようと思って、「明日資料を提出していただけますか」と言ったら、「はぁ?何を?」と言われたという例があります。

皆さんとしてはとても丁寧に敬語を使ってお願いしたはずなのに上司やクライアントなどが変な顔をしていて何が起きたかわからないということはありませんか。日本語で話しかけて相手が困った顔をしていたら、相手に伝わっていないと思ってみてください。

そこで大切なポイントは、まず相手に誰の行動か伝わる表現を選んだかどうかチェックすることです。この場合、提出するのは誰でしょうか。上司には何をして欲しいのでしょうか。それをまず考えましょう。

「自分」がすること、つまり資料の提出を明日にするということを「上司」に許可してほしいシチュエーションですよね。「ていただく」というと、相手がそれをする意味になりますから、「提出していただけませんか」と言うと、提出するのは「上司」になってしまいます。上司が自分のために提出するという意味ですから、これは違いますね。

許可がほしい時は代わりに「〜てもよろしいでしょうか」を使ってみましょう。色々な言い方はありますが一つだけ覚えて使えるようにしましょう。それでもう充分です。場面に合った正しい表現を使えるように練習しましょう。

 【皆さんへのコメント】

敬語が得意、敬語は簡単という学習者はほとんどいませんし、日本人にとっても勉強して使えるようになるものです。

でも、「この場面ではこの表現」というように場面ごとの使い方を学べば意外と簡単に使えるようになります。「依頼する時」「許可を得る時」などの場面でどんな敬語を使うか、ひとつの表現だけでいいので覚えましょう。そのあとはたくさん使っていけば、もっと自然に使えるようになります。

 敬語レッスンでは、皆さんが実際の場面で間違えやすい敬語の表現についても勉強できます。日本人でも間違って使ってしまう人がいますから、このパターンを知って敬語をマスターしましょう。

以上、ミニ・レッスンはいかがでしたか。日本語でのお仕事がよりスムーズになることを心より願っております。

Arai Academy of Japanese Studies代表 新井峰子

ビジネス日本語専任講師 山本真理子

www.araiacademy.com

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